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飼育者さま

ペットの病気と検査

CT検査でわかる門脈体循環シャント(門脈体循環短絡症)

門脈体循環シャント(門脈体循環短絡症)とは

肝臓には、肝動脈(肝臓に栄養を運ぶ血管)、後大静脈(全身を回った血液が心臓に戻る血管)と門脈(消化管を通り、肝臓に多くの栄養を運ぶ血管)が通っています。門脈体環シャントとはこれらの血管のうち門脈と呼ばれる血管が途中で枝分かれをし、その他血管に入り込んでいる(短絡またはシャント)ことによりおこる症状のことを言います。

本来、肝臓に流入する血液のうち、肝動脈からは30%、門脈からは70%流入している。門脈体循環シャントでは、門脈血の肝臓への流入が減少するため、肝臓への栄養が不足し、肝臓の発育不全をおこします。

主な症状

消化器症状(嘔吐、下痢)、神経症状(肝性脳症、痙攣、流涎など)、腹水、元気食欲の低下などの全身的な症状が認められることが多く、毛艶がなくなる・痩せる・発育の不全などもみとめられることが多いです。

門脈体循環シャントになりやすい品種

ヨークシャーテリア、ミニチュアシュナウザー、シーズー、マルチーズ、ミニチュアピンシャー、ダックスフントなどの小型犬や猫に多くみられます。

検査方法

血液検査

軽度の貧血が認められることがあります。また生化学的検査では、肝酵素の数値が軽度に上昇することが多くみられます。コレステロール値や血漿中タンパクは多くの症例で低下しています。空腹時および食後2時間の血清アンモニア値、総胆汁酸値は顕著に高値を示します。

※ 特に総胆汁酸値は、門脈体循環シャントの場合は必ず高値を示します。

尿検査

多くの症例で尿酸アンモニウム結晶、結石が認められます。

X線検査、肉眼検査所見

単純X線検査上では9割以上の症例で通常より小さな肝臓が認められます。また、開腹した状態で門脈の造影X線検査および肉眼検査を行い、所見を確認します。CT検査上では開腹した状態での門脈造影は侵襲が強いため、手や肢の血管から造影剤を入れて撮影を行うことによりシャント血管を描出することができます。

門脈体循環シャントのCT画像

門脈体循環シャントのCT画像1枚目 門脈体循環シャントのCT画像2枚目

治療方法

治療方法 詳細
外科的治療 門脈体循環シャントの外科的治療の目的はシャント血管を完全または部分的に閉鎖することで肝臓を迂回して全身に流入していた門脈血を肝臓へ流入させることです。
内科的治療 門脈体循環シャントの外科的治療に耐えられない可能性がある場合や外科的治療の完全な治癒が認められない場合、外科的治療を望まない場合は内科的治療の適用となります。

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