飼い主さま ペットの病気と検査

環椎軸椎不安定症

ほ乳類の首の骨は7個あります。
そのうち、1番目(環椎)と2番目(軸椎)の骨は、他とは異なる関節を作り、これを環軸関節と言います。
この関節が不安定になり、内部にある脊髄を障害することで、痛みや様々な症状が起る病気を環椎軸椎不安定症といいます。

原因

先天的な異常と、ケガなどの後天的な原因があり、その両方が相互して発症する事もあります。

環軸関節は、通常の関節とは異なり、特殊な骨の形状と靭帯により複雑に構成されています。
そのため、骨の形の異常や靭帯の損傷が主な原因となります。
ある報告では、軸椎の一部である”歯突起”の異常が環椎−軸椎不安定症の犬の76%で見られたと発表されています。

特徴

チワワ、ヨークシャー・テリア、トイ・プードル、ポメラニアンなどの小型犬やトイ種でよく見られますが、大型犬や猫でも報告されています。

症状

約70%が12ヶ月齢未満で発症したという報告があります。
症状は様々で、軽いものでは”首を触るのを嫌がる”、”首が動かしにくい”、”上目遣いをする”など、首の痛みを訴えるものが多いです。徐々に進行すると、”うまく歩けない”、”歩き方がおかしい”、”立てない”といった異常が見られます。
更に悪化した場合、呼吸困難を起こして死亡することもあります。外傷などが一因の場合は突然発症し、悪化する事もあるので注意が必要です。

検査

レントゲン検査は、関節の異常などを評価する基本的な検査です。更に詳しい骨の状態を見るにはCT検査が必要で、手術計画を立てる上でも一助となります。
また、脊髄の障害の評価はMRI検査となり、同様に首の痛みを起こす椎間板ヘルニアなどの疾患も鑑別可能です。

<CT検査:骨格の異常を検出> 異常

<CT検査:骨格の異常を検出> 異常

<CT検査:骨格の異常を検出> 正常

<CT検査:骨格の異常を検出> 正常

<MRI検査:脊髄の状態を検出>

<MRI検査:脊髄の状態を検出>

治療

根本的な治療は外科療法で、不安定な関節を固定し、脊髄の通るスペースを確保します。
症状が軽度の場合、運動制限やギプスによる固定、痛みを和らげる内科治療などを行うこともあります。

一覧に戻る

飼い主さま