獣医師さま 無麻酔CT検査のご案内

無麻酔CT検査のご案内

キャミックひがし東京では、Ahmics-VMD HT-S1谷浦式CTポジショナーを採用しており64列マルチスライスCT(GE Healthcare Optima CT660 Advance)での高速撮影によって、ブレが少なく、かつ精度の高い無麻酔のCT検査が可能になりました。麻酔リスクの高い症例や、どうしても麻酔を避けたいといったご家族のご要望にお応えします。

CT

当センターでの無麻酔検査とは

キャリーケース等で固定する従来の手法に比べ、体動や自発呼吸による画像のブレを最小限に抑えられ、麻酔下に引けを取らないきれいな画像が得られます。通常の造影プロトコルでの撮影が可能ですので、手術支援の3D画像作成もお任せください。 麻酔処置がないので、動物への負担も少なく済みます。これまで麻酔リスクによって検査を敬遠されていた症例にも、お役立ていただけますと幸いです。

検査の様子

《STEP1》 はじめに、処置室で患者の四肢に肘・膝が曲がらないように保定具を装着します。

《STEP2》 次に、そのまま抱きかかえてCT室へ移動します。寝台の上にうつ伏せで寝かせ、体の軸がブレないよう、上下・左右から固定します。

《STEP3》 最後に保定具が外れないようにバンドで固定して終了です。一見、押さえつけているようにも見えますが、保定具はパーツごとにマジックテープが付いており、締め付けなくても動けないようになっています。

保定具に動物が収まったら、撮像のスタートです。

動物のストレスを極力減らすため、検査担当医は、パソコン画面上で素早くスライス厚やスキャン範囲などを設定し、すぐにスキャンを開始します。一度のスキャンタイムは数秒ですが、基本的に、全ての症例で造影検査を実施しますので、造影前後で4回の撮像を行い、検査終了です(状態によっては造影検査を行わない場合もあります)。

CT

当施設では、無麻酔CT検査を行う際、常に時間を意識しております。麻酔をかけられないような、状態の悪い子のストレスを最小限にするため、検査時間を1秒でも短くできるようチーム一丸となって取り組んでいます。実際には、Step1〜検査終了まで、15分以内を目標にしていますが、これまでの平均は14.6分で、最短は、ネコの腹部検査で、9分50秒でした。

検査事例

スコティッシュフォールド 9歳・去勢オス・体重3.2kg

食欲低下・呼吸促迫でホームドクターを受診。 胸部レントゲンにて、肺門部の不透過性亢進と数カ所の結節性病変を発見。 血液検査にて非再生性貧血が認められ当センターにて無麻酔CT検査を実施。

検査事例1

左:横断像 肺条件、右:左側観断面3D画像。気管左側〜心基底部領域に最大径1.7×1.8×1.8cm(横幅・高さ・体軸)の不整な腫瘤性病変【黄◯】肺実質〜胸膜領域に複数の結節性病変【黄矢頭】認め、関連が疑われた。また一部で内部に気腫性病変【青矢頭】も認めた。

ミックス犬 14歳・去勢オス・体重8.5kg

黄疸を主訴にホームドクターを受診。腹部エコーにて、胆管拡張が認められる。

血液検査にて、連日肝酵素の著しい上昇が測定され、当センターにて無麻酔CT検査を実施。

検査事例2

左:背断像、右:横断像共に造影後動脈相。総胆管は最大役5〜6mmと拡張、周囲に明らかな腫瘍性・占拠性病変は認めなかった。胆嚢内CT値は約50・150HUを呈しており、胆泥貯留及び胆石【緑矢頭】が疑われた。また肝臓内側右葉(13.1mm)外側左葉(3mm)の結節【赤◯】認めた。

ご紹介にあたって

目安として体重10kg程度までの小・中型犬、猫が対象です。 撮影部位や動物の状態、性格などにより撮影/読影困難なケースがございます。 撮影困難と判断した場合、ご相談のうえ麻酔下に切り替える場合がございます。その際麻酔下検査を希望されず、中止をした場合でも1照射分+状況次第での費用が発生します。 また上記の様に麻酔下検査への切り替えの可能性があります事と、一般状況把握のため通常依頼時と同様に、撮影前には血液検査・胸部レントゲン検査の確認をお願いしておりますので予めご了承くださいませ。

この様なケースは、無麻酔での撮像は困難です

困難なケース

・保定すること呼吸状態が悪化する症例には不向きです。(咽頭〜頸部の腫瘍、びまん性肺疾患など)

・頭部は可動しやすい保定具のため不向きです。また、無麻酔の場合は採材を行っておりません。

全体的な指標/読影への影響について

・麻酔下と比較すると、ややざらついた画像となります。⇒体動以外に、呼吸数や心拍数に左右されます。

・塊状病変、結石は診断可能。びまん性病変は診断困難です。

・各造影相が全て揃わないと診断できない疾患は、難しい場合があります。

・長時間にわたる撮影は困難です。例えば、尿管への造影剤流入を待つことはできません。

指標・読影

各臓器/部位についての注意点

肝臓・脾臓・膵臓

・塊状病変:場所はわかりますが血管との距離測定は難しいです。

・横隔膜付近は体動により、小さな病変が確認できない可能性があります。

・インスリノーマは稀に、限られた造影相でしか確認できない場合があります。

シャント血管

・シングルの短絡血管は診断可能です。

・マルチプルの小さな血管は、難しい場合があります。

骨格

・診断は可能ですが、保定で症状が悪化する危険を伴います。

・四肢の塊状病変は、保定具に入る場合なら可能です。

・危険性が高いため、環椎軸椎不安定症が疑われる場合はお受けできかねます。

頭部-頚部(非推奨)

・複数回撮影することで占拠/塊状病変は診断可能です。

・保定によって呼吸状態が悪化する場合は、中止いたします。

・上皮小体は明らかな腫大がない場合、診断困難です。

・頭蓋内で診断可能な疾患は、以下の様なケースに限られます。

 中等度以上の水頭症、明らかな正中偏位を起こす様な塊状病変の有無

 (基本的には麻酔下でのMRI検査を推奨しております)

詳細につきましては、お気軽にお問い合わせください。

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